通常ストーリー

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月9話 笑顔の理由

差出人のない手紙が届き、指定された場所へ向かうと……。 ?? 「……トロイメアの〇〇様ですね」 他国の衣をまとった使者が二人、そこで私を待っていた。 (この人の顔、どこかで……?) そのうちの一人の顔に見覚えがあり、はっと息を呑む。 晩餐会...
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月8話 忍び寄る影

従者さんはひどく慌てた様子で、転がるように部屋へ駈け込んできた。 従者「王子、これをご覧ください……!」 従者さんが持ってきたのは、一枚の号外だった。 ミリオン「!」 見出しを目にしたとたん、ミリオンくんの表情がにわかに固くなる。 (これは...
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月7話 素の彼

それから、しばらく……。 ミリオン「他国の情勢に影響されて、相場が値下がりしてる……このままじゃ商人達の不満が募るな。 まったく、無能な輩が俺の足を引っ張るんだから」 ミリオンくんは経済紙を机に広げ、深いため息をこぼした。 ついさっきまで、...
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太陽SS 僕であるために

演説の時刻になり、陽の降り注ぐバルコニーに立つと… 民の歓声と盛大な拍手が、晴れやかな笑顔と共に向けられる。 (僕の決意は、皆の笑顔を曇らせることになるかもしれない…ー) 覚悟は決めていたものの、やはり心は恐れに震えた。 これまでの僕は、王...
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太陽最終話 100万人の笑顔

それから数日後…-。 ミリオンくんは国中にお触れを出し、国民を城の庭園に招いた。 (これから何が始まるんだろう……?) ミリオン「皆さん、今日はお集まりいただき、ありがとうございます」 バルコニーに立ったミリオンくんが、よく通る声で皆に語り...
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太陽9話 本当の彼

予定していた公務をすべて中止し、ミリオンくんの部屋へ戻ってきた。 ミリオン「痛むか……?」 〇〇「もう大丈夫です。お医者様も、痕は残らないだろうと仰っていましたし」 心配そうなミリオンくんに、私は笑顔をみせる。 ミリオン「そうか……」 (あ...
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太陽8話 憂いの国の王子

とっさにミリオンくんを庇い、飛び出すと…… 怯んだ女性のナイフが、私の腕を掠めた。 〇〇「っ……!」 ミリオン「〇〇ッ――!!」 ミリオンくんが私の肩を抱き、ひどく焦った様子で傷を確かめる。 ミリオン「大丈夫か、怪我は……!」 〇〇「平気で...
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太陽7話 視察先での凶事

それから数日後…-。 ミリオン「遥か遠くから、ようこそお越し下さいました。 我が国での滞在中は、どうぞごゆるりとお寛ぎください」 あの夜、執務室でミリオンくんの本音を聞いた後も…… 公の場に出ると、彼は完璧な王子様としての振る舞いを見せてい...
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第6話 執務室での秘め事

ミリオン「お前を見てると――苛々する」 ミリオンくんが私の顎先に触れ、その綺麗な顔を近づける。 ミリオン「どうせ……なんの苦労も知らないお姫様なんだろ? ああ、だからか……どんなに笑顔を振りまいても、高価な贈り物をしても……。 お前が、ちっ...
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第5話 晩餐会の後で

そして迎えた、晩餐会の日…-。 ミリオン「来賓に挨拶しないと。〇〇も一緒に来て?」 ミリオンくんは片時も私を傍から離さず、各国の来賓と歓談を続けた。 大臣「ミリオン様の華々しいご活躍は、世界に轟いておりますよ」 ミリオン「ありがとうございま...