通常ストーリー

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月7話 震える手

突然の激しい雷雨に、ロッソさんも私もすっかり青ざめてしまっていた。 ロッソ「……しかし、俺が皆を守らなければ……誰が守る……」 自身を叱咤するように、ロッソさんが震えるつぶやきを漏らす。 〇〇「無理しないでください、ロッソさん」 堪らずに、...
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月6話 恐れているもの

突如、激しくなった雨と落雷に驚いて、私もロッソさんも会話を止めた。 部屋の外に出ると、慌ただしく船員の方達が駆け回っていた。 ロッソ「雷……」 掻き消えそうな声が耳に届き、ロッソさんを見ると…… 〇〇「ロッソさん……? 大丈夫ですか!?」 ...
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太陽SS 生まれ変わって

あの嵐の日から、数日…―。 俺は甲板に一人立ち、風になびく帆を見つめた。 (この船に初めて乗ったのは、いつのことだったろうな) 帆を支える支柱に手を当てれば、指先が傷跡に触れる。 ロッソ「すっかり傷だらけになっちまったよな、お前も」 苦楽を...
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太陽最終話 新たな船出

あの嵐の日から、数日・・・―。 (あれからロッソさん、何か悩んでるみたい・・・・・・) 声をかけようとしても、いつも一人で考えさせてくれ、と部屋にこもってしまう。 仕方なく私はロッソさんから離れ、船の手伝いなどをして過ごしていた。 (ロッソ...
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太陽7話 伸ばされた手

激しい雨が船を打ちつけ、雷鳴が私達をあざ笑うかのように轟いている。 (船から落とされる・・・・・・!) 大きく揺れた船体から振り落とされそうになった私に差し出されたものは・・・―。 ロッソ「○○・・・・・・!」 (ロッソさん!) ロッソさん...
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太陽6話 嵐の中で

突然の豪雨と嵐に、ロッソさんと私は部屋から飛び出した。 穏やかな景色は一変し、海は大しけだった。 激しい雨の中、空が何度も光る度に轟音が響く。 船員1「帆を下ろせーっ! 船が倒れるぞ!」 船員2「舵がきかねえっ!!」 船員3「ロッソ様っ! ...
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第5話 嵐の前の静けさ

――――― ロッソ『ああ、あいつらとの思い出がたくさん詰まってるこの船は……。 姿こそないが、魂が乗船している。そいつを壊せば……。 今度こそ本当に、あいつらを見捨てたことになっちまう』 ――――― ロッソさんの言葉が、何度も私の頭を過ぎる...
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第4話 幽霊船と呼ばれる所以

ロッソさんの船、バレナロッサ号の航海は続く…―。 (ひと月って言ってたけど……いったいどこまで行くんだろう) そんなことを考えていた時、船がある岬で静かに停泊した。 (ここ……どこだろう?) 辺りはしんと静まり返り、波の音だけが聴こえてくる...
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第3話 海の旅

潮風が、頬をさらりと撫でる…―。 ロッソさんの船、バレナロッサ号での航海は予期せずに始まりを告げた。 どこまでも続く広大で美しい海原を、ぐんぐん風を切って進んで行く。 ロッソ「今日は風も最高だな」 (悲しそうな顔をしていたけれど……今はまた...
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第2話 ボロボロの船

太陽の光を遮る薄暗い雲の下、突如現れた男性と、ボロボロの船…―。 驚きで何もできないままに、私は男性に船に乗せられていた。 ??「悪いな、驚かせて。どうしても早く船に戻りたかったもんでな……」 男性は、赤く長い髪を揺らしながら決まりが悪そう...