水鏡に映る花嫁

泡沫の国・アフロス　蒼の月･･･－。 この時期、世界中の王族達がこのアフロスの地に招かれる。 古から伝わる婚宴の儀により、神々からの祝福を受けるためと聞いていた。 私も、儀式に招待を受けてこの地へとやってきていた。 （いい天気） 神殿へ向か...

覚醒前 第1話　木漏れ日の再会 第2話　貴方はまるで…… 第3話　彼の知る愛 第4話　私の運命の人 第5話　彼の足りない感情 太陽覚醒 太陽6話　無言な彼 太陽7話　彼の嫉妬 太陽最終話　貴方は私の妻 太陽SS　運命の抗う勇気 月覚醒 月6...

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ユーノ「君に、真っ先に伝えたかったのです」 笑顔を見せるユーノさんだけれど、その目はどこか冷たくて…－。 ユーノ「ご心配をおかけしました。無事に、修復されました」 〇〇「よかった……です」 （そういえば……） ――――― ユーノ『運命の相手...

その夜…―。 儀式が中止となり、帰るべきか悩んでいた私の元に、水鏡が修復されたという知らせが届いた。 （修復されたって……ユーノさんの心に何か変化が？） ユーノさんが祭壇で待っていると使用人の方に告げられ、私は慌てて宿泊先を出た…－。 水鏡...

アフロスで執り行う予定だった婚宴の儀は…… 運命の相手を映し出す水鏡にヒビが入ったことで、中止せざるを得なくなった。 誰もいない廊下に、わたしの足音が反響する。 ユーノ「うっ……」 わたしは鉛のように重い頭を押さえ、ゆっくりと祭壇へと向かっ...

ユーノ『申し訳ございませんが、婚宴の儀は中止となりました。　お引き取り願えますか』 神殿の中は、静寂に包まれている。 あれから数時間経ってもまだ、ユーノさんの冷たい声が頭から離れない。 （ユーノさん……） 穏やかな笑みを思い出すと、胸がひど...

その後…－。 帰る支度もままならず、私は神殿へと足を運んでいた。 祭壇内には誰もおらず、ヒビが入ったままの水鏡がひっそりとたたずんでいる。 （やっぱり、直らなかったんだ……） 薄い日差しがたゆたう水面に、私はしばらく目を奪われていた。 ？？...

ヒビが入り聖水が漏れ出た水鏡は、夕方になっても修復されることはなかった…－。 ――――― ユーノ『我は神の子ユーノ。神の代弁者である』 ユーノ『水鏡を破壊したのは、ユーノの心。その心が修復されない限り、水鏡も修復されることはない』 ――――...

貴族の男性としばらく話した後、私はもう一度神殿へと戻ってきた。 神殿の外には、他国の王子達が少しずつ集まり始めている。 その時、神殿の入り口からユーノさんがこちらに歩いてくるのが見えた。 〇〇「ユーノさん！」 呼びかけると、ユーノさんは私を...