プリンスアワード

プリンスアワード

月SS 欲しい言葉

パーティホールに、少年達の歌声が響き渡っている。 歌声が静寂に飲み込まれた瞬間、割れんばかりの拍手が会場を包み込んだ。 ○○を横目で見ると、満面の笑みで拍手を送っている。 ○○「素晴らしい合唱でしたね」 キース「……まあ、教えには忠実だった...
プリンスアワード

月最終話 二人の時間

広々としたパーティ会場に、少年達の歌声が響き渡る。 指揮者が指揮棒を止めると、歌声が静寂に吸い込まれていった。 (皆、すごく上手だった……!) と同時に、割れんばかりの拍手が起こる。 私も手を掲げ、大きな拍手を送った。 ○○「素晴らしい合唱...
プリンスアワード

月5話 少年達の歌声

そして、プリンスアワードの式典当日…―。 パーティ会場は、すでに大勢の人達で賑わっていた。 煌びやかなドレスを着た人々が笑顔を交わし合っている。 (わぁ……豪華なパーティ会場) その光景に見とれていると背後から声がした。 キース「おい」 振...
プリンスアワード

太陽SS 高まる決意

行き交う人々の笑い声が、俺の横を通り過ぎていく…-。 プリンスアワードの開催を目前に控え、街中が色めき立っている。 (プリンスアワードなど、どうでもいいが……) (まあ、あいつらの合唱だけは聴いてやらないとな) 昨日、俺が合唱の指導をしてや...
プリンスアワード

太陽最終話 キースの誓い

重圧感のあるシャンデリアが、高い天井から私達を見下ろしている。 豪華絢爛なパーティ会場で、私はしばらく立ち尽くしてしまった。 〇〇「……っ!」 誰かとぶつかりそうになり、よろけた私をキースさんの腕が支える。 キース「……何をしている」 〇〇...
プリンスアワード

太陽5話 突然のお迎え

そして、プリンスアワード当日…-。 この日を待ちわびていたかのように、丸い月が煌々と街を照らしている。 出発の準備をしていた時、部屋の外で声がした。 使用人「〇〇様。お迎えの方がいらっしゃっていますが」 〇〇「え? お迎え?」 (お迎えなん...
プリンスアワード

第4話 少年たちの声援

夕焼けに染まる野原で、キースさんは少年達にしきりに声をかけられていた。 キースさんは困ったような顔で、頷いたり首を捻ったりしている。 少年1「ねえ、鬼先生はどうしてここにいるの?」 キース「……明日のプリンスアワードに招待されたんだ」 少年...
プリンスアワード

第3話 鬼先生

広々とした野原で、草木が豊かにそよいでいる。 その真ん中で、少年達が合唱の練習をしていた。 〇〇「かわいい歌声……」 一生懸命歌う少年達の姿に、思わず見とれてしまう。 キース「……」 隣のキースさんを見ると、彼もいつになく優しい眼差しで彼ら...
プリンスアワード

第2話 風のように駆ける

裏路地を進んだ先に着いた野原は、見渡す限り草花が咲き誇っている。 (街並みの先に野原があるなんて……) キースさんはまっすぐ前を向き、黙々と歩き続けていた。 (キースさん、どこに向ってるんだろう) 〇〇「あの、これからどちらへ?」 キース「...
プリンスアワード

第1話 街での再会

記録の国・レコルド 凪の月…-。 風に花の香りが混じり始めた頃…-。 私は、プリンスアワードの式典に招待され、記録の国を訪れていた。 (プリンスアワード……誰が、選ばれるんだろう) (なんだか、ドキドキする) 弾む胸に手をあて、街へと足を踏...