コスプレ……仮装の買い物を終えた私達は、デネブさんの部屋へと戻って来た。
○○「たくさん買いましたね」
デネブ「だって、せっかくの収穫祭だし、楽しまないとね~。 じゃ、早速アレンジ開始だよ」
○○「まずは何をしたらいいんですか?」
デネブ「そだね。基本になる生地は、この布だから……」
デネブさんはテーブルの上に、触り心地のいい上質な絹生地を服の形に拡げた。
デネブ「このオレンジ色の柄の布を、端につけてこうか」
○○「可愛いですね。あ、じゃあ同じ色のこのボタンもここに……」
ボタンを置こうとして指先を伸ばすと、デネブさんの繊細そうな指も同時に伸びてきた。
デネブ「……おっと」
○○「ご、ごめんなさい」
さっと手を引くけれど、二人で妙に照れ合ってしまう。
(触れたところが……熱い)
デネブ「これもいいけど、もっと存在感が欲しいかな? もうひと回り大きいの買ったでしょ。そっちはどう?」
言いながら、デネブさんはてきぱきと衣装を仕立てていく。
○○「あ、いいですね。さすがです。 あの、この袖にはフリルが似合うと思うんですけど、どうですか?」
デネブ「うん、いいねー。○○ちゃん、才能あるんじゃない? どんどん意見言ってよ!」
褒められたことが、素直に嬉しい。
デネブ「○○ちゃんが着るんだから、自分が着てて楽しいものにしないと!」
○○「魔女を推したいんです」
デネブ「いいね。そういう方向で行こ!」
それから私達は意見を出し合いながら、収穫祭当日の仮装衣装を作っていった。
○○「あ、ここにスパンコールもいいかも!」
デネブ「いいね」
デネブさんと何気ないやりとりをしながら作業することがとても楽しい。
(何かを一緒に作るのって、こんなにいいものだったんだ)
(それともデネブさんとだから楽しいのかな?)
最初、コスプレと言われて尻込みしていたのが嘘みたいに思える。
今はこの衣装でデネブさんと一緒に街を並んで歩けるかと思うと、胸が期待で膨らんだ…-。