太陽6話 崖下で一人

突然消えてしまったカノトさんを探しに夜の森に入った私は、足を滑らせてしまった…-。

〇〇「痛い……」

打ちつけた腰の辺りをさすりながら、自分が崖下まで滑り落ちたことを理解する。

(上に登らないと……)

足をかけて上がろうとしても、ぬるりと滑ってしまう。

途方に暮れた私は、その場に座り込んでしまった。

(心細い……でも、カノトさんはもっと不安なはず)

――――

カノト『〇〇と出会えて嬉しい』

カノト『きっと〇〇がいれば、来年、僕にしかできない祭り、できそう』

――――

(カノトさんに、会いたいな……)

彼のことを思い出すと、少しだけ胸の辺りが温かくなった。

けれどそれも束の間、だんだんと森の冷気に体が震え出してしまう。

(……寒くなってきた)

崖下で座り込んで震えていると…-。

カノト「〇〇ー、どこー! 返事してー」

微かにカノトさんの声が聞こえ、私は顔を上げた。

〇〇「カノトさん……!?」

会いたいと思っていたその人の声に、私は耳を澄ませた…-。

 

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