静かな森の中で、彼にそっと見つめられて……
ソルベージュ「その言葉の先を、僕は知りたいな……?」
言葉と同時に伸ばされた指先が、私の頬に触れそうになった時…―。
○○「ソ、ソルベージュさんは、王子として頑張るほうがきっと幸せになれるはずです!」
ソルベージュ「えっ……」
ほのかな緊張から逃れるように、私は言葉と共に立ち上がった。
○○「やっぱり、お城に戻りましょう、そのほうが絶対にいいです」
ソルベージュ「…………」
しかし彼は伸ばした指先を所在なく彷徨わせると、顔を逸らしてしまう。
ソルベージュ「嫌だよ!……こう見えて、僕は打たれ弱いんだ」
○○「でも、アイス屋さんが上手くいかなかったら、もっと大変ですよ?」
ソルベージュ「それとこれとは無関係だ……!」
○○「そんな。アルマンさん、ソルベージュさんのこと、心配してたのに……」
すると彼は瞳を大きくして、信じられないように私の顔を覗き込んだ。
ソルベージュ「嘘だろ、あのアルマンが……?」
○○「やっぱり、お城に戻りましょう?私も一緒に行きますから」
ソルベージュさんは、しばらく私の言葉に悩む様子を見せたものの、やがて……
ソルベージュ「そうだね……」
彼はゆっくりと、私の言葉にうなずいたのだった…―。