太陽6話 無言な彼

飛鳥さんと別れた後・・・-。

さっきの藤目さんの態度を思い返しながら、私は市場にやってきていた。

(嫉妬・・・・・・)

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藤目『・・・・・・貴方の運命の人はその方なのでしょう。ならば、それを邪魔するわけにはいきませんね。 人の恋路を邪魔するものはなんとやらと・・・・・・言いますからね』

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(笑顔だったし・・・・・・きっと嫉妬なんてしてないと思うけど)

けれど、拒絶するように向けられた彼の背を思いだすと、胸が締めつけられた。

(・・・・・・藤目さん、オムライスが食べたいって言ってたよね)

彼に会いたい気持ちが募り、私はそのことを口実に新鮮な卵を購入する。

そして、藤目さんが宿泊している部屋へと向かったのだった・・・-。

○○「藤目さん、○○です」

声をかけると、少しだけ扉が開かれ藤目さんが顔を出す。

けれど・・・-。

藤目「・・・・・・お引取りください」

扉はすぐに閉められてしまった。

(えっ・・・・・・?)

○○「藤目さん!?」

扉を何度か叩いてみるけれど、藤目さんは何も反応してくれない。

(・・・・・・どうしよう)

彼にはっきりと拒絶されたという事実が辛くて、次の瞬間には口を開いていた。

○○「市場で新鮮な卵を売っていたんです。藤目さんにオムライスを作りたいと思って・・・・・・!」

ズキズキと痛む胸を押さえながら、必死でそう話しかけると・・・-。

藤目「ああ・・・・・・そうでした」

再び扉がゆっくりと開かれ、怖い顔をした藤目さんが現れた。

藤目「私が貴方に・・・・・・お世話を頼んだのでしたね」

藤目さんは、私と視線を合わさないままそこに立ち尽くしていた・・・-。

 

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