ヨルムンガンドが近づいている…ー。
その報告を受けたトールくんは、険しい表情で兵士さんを見つめていた。
トール「その情報、間違いないんだな?」
兵士「はい……見張り台からはっきりと見えました」
トール「ということは、もうだいぶ近づいているな……」
つぶやくトールくんの袖を、そっと掴む。
○○「大丈夫……?」
トール「ああ、問題ない。訓練を続けてきたのは、この日のためだ。 いよいよこの日が来たんだ……」
凛々しい横顔には、強い意志が感じられる。
兵士「応援はいかがいたしますか?」
トール「いらない。手はず通りだ。皆、城の守りを固め、万一に備えろ」
兵士「はっ!」
迷いのないトールくんの声は、兵士さんを鼓舞するように響く。
トール「今日こそ、決着をつける」
トールくんは静かにそうつぶやくと、ミョルニルの柄を強く握りしめた…ー。