そして私達は、トルマリの王国の城にやってきた。
城に入るなり、トルマリを心配し、皆が駆け寄ってくる。
従者「トルマリ様、よくぞご無事で!」
トルマリ「○○が、ぼくを助けてくれたんだ」
○○「初めまして」
執事「心から感謝いたします。どうぞごゆっくり我が国でお寛ぎ下さい」
○○「ありがとうございます」
トルマリ「もー!堅苦しいのはそのへんにして……」
トルマリはそう言うと、私の手を取ってにっこりと笑う。
トルマリ「○○、ぼくの部屋に行こう♪」
手を引かれ、私は言われるがままトルマリの部屋へと向かった。
トルマリ「ぼくの部屋へようこそ!」
トルマリの部屋には、豪華なドレッサーと、大きなウォークインクローゼットがあった。
トルマリはクローゼットに足を踏み入れると、私に一着のドレスを持ってくる。
○○「これは……」
トルマリ「○○、着てみて。絶対に似合うと思うんだ♪」
それは、細やかなレースがふんだんにあしらわれた可愛らしいミニドレスだった。
○○「これを、私が?」
トルマリ「うん!早く着てみて♪」
私は再び言われるがまま、ドレスに着替えることになった……
○○「ど、どうかな」
ドレスに着替え、うつむきがちにトルマリにその姿を見せる。
トルマリ「やっぱり似合う!」
○○「そ、そうかな」
トルマリ「ねぇ!ぼくにもドレスを選んでくれる?」
○○「私でいいの?」
トルマリ「○○が、いいんだよ」
トルマリのクローゼットに足を踏み入れて、様々なドレスの中から、トルマリに似合う一着を必死に選ぶけど……
(決まらない……)
トルマリ「ねぇまだ~?」
○○「う、うん」
トルマリ「早く~」
○○「ごめんね。きっと、どれも似合うから、すごく迷ってるの」
トルマリ「ありがとう、○○」
それから私達はしばらく、二人きりのファッションショーを楽しんだ。
トルマリ「ねえねえ、この靴、そのドレスにすごく似合うと思うんだけど」
○○「可愛いね!だったらこのネックレスも着けたらどうかな?」
トルマリ「うん!すっごく素敵!」
そんなやり取りをしていると…―。
トルマリ「ふふっ……」
トルマリが突然、嬉しそうに笑みを漏らした。
○○「ど、どうしたの?」
トルマリ「ぼくたち、息ぴったりだね」
○○「……うん!本当だね」
二人で笑い合っていると、女の子の友達とはしゃいでいるような感じがして…―。
(そうトルマリに言ったら、何て思うかな)
そんなことを考えながら、トルマリのきらきらした笑顔を見つめていた…―。