黄金色の美しい髪が、朝の光を浴びてきらきらと光っている…-。
(あれ?)
王子様を目覚めさせたつもりだったけれど……
私の目の前にいるのは、可愛らしいワンピースに身を包んだ女の子だった。
(王女様なのかな?)
驚きながらも、彼女ににっこりと笑いかける。
トルマリ「きみが起こしてくれたの? ありがとう!」
無邪気な笑顔が、とてもまぶしい。
(可愛い……)
トルマリ「ぼく、トルマリ!」
(ぼく?)
トルマリ「あなたのお名前は?」
〇〇「私は、〇〇です」
トルマリ「〇〇、よろしくね!」
〇〇「よろしくお願いします」
(可愛い王女様だなぁ……)
トルマリさんは、可憐な顔を気さくに崩して笑う。
見つめていると、しきりと頭を触り、何かを気にしている。
トルマリ「あーあ、髪型崩れちゃったかな?」
トルマリさんの美しいブロンドは、一筋の乱れもなく整えられている。
〇〇「大丈夫ですよ」
トルマリ「本当? 変じゃない?」
〇〇「はい、ツインテール、すごく似合ってます」
トルマリ「よかった。ありがとう! それより、トルマリって呼んで?それに、敬語もなし」
〇〇「え?」
トルマリ「いいでしょ? 仲良し、仲良しっ」
〇〇「じゃあ、トルマリ」
ぎゅっと手を握られて、その意外な力強さに少し驚く。
無邪気な笑顔に、私も思わず笑顔を返した…-。