アケディアくんが会議に参加をしてから、数時間が経っていた。
(いつもはベッドの上でゆっくりしている時間なのに・・・・・・)
(アケディアくん、会議の途中で疲れたりしていないかな?)
そんな心配をしていると、会議室の扉が開いて・・・-。
従者1「アケディア様、ありがとうございました」
従者2「こんなにも円滑の会議が進んだのは初めてです」
会議が終わったようで、アケディアくんは従者さん達と共に部屋から出てきた。
彼の表情には、疲れが滲んでいたけれど・・・・・・
アケディア「○○ちゃん!」
私に気がつくと、すぐに嬉しそうに駆け寄ってきてくれた。
○○「アケディアくん、お疲れ様」
アケディア「うん、疲れたよー。でも、うまく議論がまとまってよかった」
アケディアくんの口元に、自然と笑みがこぼれる。
その表情は、まぶしいほどに生き生きとしていた。
(アケディアくん、すごくいい顔をしてる・・・・・・)
アケディア「それより、○○ちゃん」
アケディアくんは、上目遣いで私を見つめる。
アケディア「ご褒美は?」
(あ・・・・・・そうだった)
甘い声でねだられ、返す言葉に困ってしまう。
アケディア「考えておいてくれなかったの?」
○○「ごめん・・・・・・アケディアくんが喜ぶことは何かなって、考えてみたんだけど・・・・・・」
アケディア「一生懸命考えてくれてたのか・・・・・・まずは、それだけで嬉しいかな」
嬉しそうに微笑む彼を見て、胸の奥がチクリと痛む。
(いいアイデアが浮かべばよかったんだけど・・・・・・)
アケディア「う~ん、そうだな・・・・・・じゃあ、ぼくとデートして!」
○○「デート!? ・・・・・・アケディアくんはどこに行きたいの?」
アケディア「ぼくが・・・・・・行きたいところ? 考えたら外に興味ってない・・・・・・。 それに、デートなんて初めてだし」
アケディアくんは、眉間に皺を寄せてぶつぶつとつぶやいている。
○○「じゃあ、家の中でゆっくり過ごす?」
アケディア「それもいいけど、いつもと一緒になっちゃうし」
アケディアくんの眉間の皺は、どんどん深くなっていく。
アケディア「あっ・・・・・・そうだ!」
突然、アケディアくんはぱっと目を見開いた。
アケディア「○○ちゃん、行こう」
○○「えっ・・・・・・」
アケディア「○○ちゃんと行きたいところを思いついたんだ」
アケディアくんは、行き先も告げずに、私の手を引いて歩き始める。
彼の背中を見つめながら、私は手を引かれるままについて行くことにした・・・-。