陽光の中で、アルマリの真剣な瞳が美しく輝いている…―。
アルマリ「あのね、僕…―」
○○「……」
小さくつぶやかれた言葉に意識を集中させる。
だけど…―。
アルマリ「……やっぱりなんでもない」
言葉の先をなかったことにして微笑むと、彼は再び花畑に寝転んで微かに寝息を立て始めた…―。
翌日、私はホテルのアルマリの部屋を訪ねることにした。
(昨日……何を言おうとしていたんだろう)
ノックをしようと、扉の前で手を掲げると……
アルマリ「あ、○○」
ひとりでに扉が開いて、アルマリが顔を出した。
○○「どこかにでかけるの?」
アルマリ「うん、ごめんね。今日は大切な用事があるから君とは一緒に過ごせないんだ」
(大切な用事……?)
○○「ううん、謝らないで大丈夫。いってらっしゃい」
手を振って、部屋から出て行ってしまう彼を、私は少し寂しい気持ちで見送った…―。