藤目「この気持ちは……」
そう言ったきり、藤目さんは黙り込んでしまう。
〇〇「藤目さんオムライス、冷めちゃ…-」
藤目さんが突然にテーブルをたった。
藤目「オムライス、取っておいてください……後でいただきますね」
彼は上の空でそう言って、どこからか紙と筆を持ってくる。
〇〇「藤目さん……?」
藤目さんは、私の声など届かないほどに集中して何かを紙に書き付けはじめた。
(もしかして、何か思いついたのかな)
私は音を立てないようにそっと片付けを始める。
一心不乱に筆を走らせる彼は、何者をも寄せ付けない雰囲気をまとっていた…-。