それは、思いがけない招待だった。
突如として現れた謎の3人組によって、瞬く間に有名になった小国がある。
『アイドルの国』・・・・・・
今ではそう呼ばれるようになったその国から、私は一通の招待状を受け取っていた・・・ー。
(朝の空気が気持ちいい・・・・・・)
この国にやってきた私は、同封されていた地図を眺めながら大通りを歩いていた。
(招待状には、文化交流を図りたいって書いてあったけど・・・・・・)
地図から顔を上げ、朝日に照らされる街並みを見渡す。
(皆、すごく明るい笑顔だな)
きらきら輝く笑顔につられて、私まで楽しい気分になってくる。
その時だった。
??「おい! 遅いぞ、下僕!」
あわてて振り返ると、そこには・・・・・・
○○「あっ、シュニー君!」
シュニー「まったく、下僕のくせに主人を待たせるなんて」
同じくアイドルの国から招待を受けているシュニー君が、眉をひそめて立っていた。
○○「待たせちゃってごめんなさい」
(でも、まだ待ち合わせ時間よりもだいぶ早いような・・・・・・?)
そう思いながら、ちらりとシュニー君を見やる。
(そういえば・・・・・・)
○○「シュニー君、その服は?」
シュニー君はいつもの格好ではなく、学校の制服のような服装だった。
シュニー「公務で訪れるからにはふさわしい服装をと思ってね。特別に作らせたんだ」
○○「この国の服なんですか?」
シュニー「みたいだよ。この国の王子はこういう格好をしてるんだって。 ただ・・・・・・ちょっと袖が長いんだよね」
手が少し隠れるくらいのブレザーにシュニー君は不満げに唇を尖らせる。
その様子が、なんだか少しかわいらしくて・・・・・・
○○「ふふっ・・・・・・」
思わず漏れた笑いに、シュニー君は顔をしかめて私を睨んだ。
シュニー「おい、笑うな! 主人にそんな態度とっていいと思ってるのか?」
○○「ご、ごめんなさい」
こんな調子で、私達のアイドルの国での時間が始まった・・・ー。