太陽6話 柔らかな……

ハクさんに抱きかかえられ、城に戻ると……

ハク「……」

ハクさんは、丁寧に私のひざを消毒し、包帯を巻いてくれた。

(あ……)

昨日出会った、怪我をしたうさぎがぴょこぴょこと私のところへやってくる。

(……あなたも、ハクさんに手当てしてもらったんだったね)

(優しい人……)

そう思いながら、じっとハクさんを見つめていると……

ハク「痛むか?」

○○「あっ、いえ……」

ハクさんが、心配そうな眼差しで私を見つめている。

ハク「危ないと思って、力任せにお前の腕を引いた。 ……ああいう時は、加減をするべきなのか? 悪いな……」

(そんな……守ってもらったのは私なのに……)

○○「助けてもらうのに乱暴も丁寧もありません……! ありがとうございました……!」

思わず大きな声を出した私に、ハクさんは目を丸くする。

ハク「お前は……面白い、な」

ハクさんが、ふっと笑みをこぼす。

その笑顔に、私の胸が音を立てた…ー。

 

 

<<第5話||太陽7話>>