太陽6話 感謝祭の賑わい

翌日、ついに待ちに待った感謝祭当日…-。

シンヴァ領だけでなく虹の国全体が物珍しい祭りに沸いていた。

〇〇「すごい人の数。こんなに大勢の人が街にいたんだ……」

レオニーと一緒に街へ出た私は、賑やかな様子にしばし圧倒されていた。

レオニー「多分、観光とかで来てる人もいるんだと思う」

〇〇「そうだね。あ! それよりもあそこ」

レオニー「!」

私が指差した先では、祭りへ訪れた人々に色とりどりの卵が配られていた。

小さな男の子「やったー! この卵すげー! 変形するぞ!?」

小さな女の子「わあ! 私のはアメジスト色なの! 綺麗なビーズがいっぱい!」

機械仕掛けの卵を受け取った人々が、一様に笑顔を浮かべている。

〇〇「皆、喜んでいてくれてるみたいだよ。よかったね、レオニー」

レオニー「そ、そりゃあれだけ頑張ったんだからな、当然だ! ……多分。中身はオズワルド製だし」

〇〇「うん。レオニーが一生懸命、頑張ったからだよ」

レオニー「……っ」

レオニーの言葉に、彼を労うように懐にいたヒヨコが小さく鳴く。

レオニー「……なんだよ、オマエも嬉しいのか? そうか、オレもだぞ」

そう口にしたレオニーは、人々の笑顔を見て胸を撫で下ろしているようだった…-。

 

 

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