宝石の国・メジスティア、星の月…-。
指輪から、まばゆい光放たれて…-。
光の揺らめきの中で、眠りから目覚めたその人が、長いまつ毛に縁どられた瞳を開いた。
??「私は今まで何を……」
〇〇「気がつきましたか? 私は〇〇と申します。あなたは?」
ジーク「私の名はジーク……」
まだ意識がはっきりしないのか、ジークさんはぼんやりと辺りを眺めている。
けれど、その視線が私を捉えた時……
ジーク「あなたは……!」
ジークさんが、大きく息を飲んだ。
〇〇「?」
彼は、私を見るなり跳ね起きて、肩をふるわせ始めた。
ジーク「やっと出会えた……私が探し求めていた人」
〇〇「え……!?」
ジークさんは、驚く私の手を取ると、恭しく跪いた。
ジーク「あなたこそが、運命の人……!」
(運……命……!?)
真っ直ぐに私を見つめたまま、ジークさんが柔らかに微笑む。
(もしかしたら、まだ意識がはっきりしないのかな)
戸惑う私を、きらきらした紫色の瞳がじっと見つめている。
(誰かと、間違ってるのかも……)
〇〇「あの、人違いだと思います」
けれど、ジークさんは私の手をぎゅっと握りながら、ゆっくりと首を横に振った。
ジーク「いいえ、あなたで間違いはありません。 どうか、私にあなたへの忠誠を誓わせてください。ダイヤモンドの乙女よ」
(ダイヤモンドの、乙女?)
突然の言葉に、私はまばたきも忘れ呆然とする。
ジークさんの澄んだ瞳に、私の姿が映し出されていた…-。