太陽6話 春が来た

神渡りの儀式が終わり、凍哉さんが大きな声で笑い出せば…―。

命が満ちていくように、花は咲き乱れ、草木が芽吹き、小鳥が歌い始める。

男性1「おお、これはどうしたことだ!?」

一瞬で湖の氷が溶けるほど、急速な季節の変化に驚いた街の人達がざわめく。

男性2「見ろ、凍哉様があんなに楽しそうに……」

楽しげに笑う凍哉さんを見て、皆はさらに目を丸くしていた。

女性「凍哉様って、あんなふうに笑う方だったのね……」

男性「今度凍哉様と宴で一緒に踊りたいなぁ」

(ずっと笑顔を見ていなかったから、街の人も安心できたみたい)

皆と凍哉さんの距離が縮まったようで、私まで嬉しくなる。

凍哉「○○」

思いきり笑った後、凍哉さんが私の元へやって来た。

凍哉「やっと、この国の春を君に見せられたね」

長く厳しい冬はすでに去り……

春の日差しがこぼれるような、凍哉さんの笑顔がそこにあった…―。

 

 

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