子ども達が陽影さんと過ごす最後の日…-。
陽影「オマエ達、学校行ってもちゃんと先生の言うこと聞くんだぞ?」
男の子1「うん!」
陽影「後、勉強の前に鬼ごっこなんて普通はしないからな!」
男の子2「わかってるよ!」
陽影さんは紙の花で飾った桜の木の下で、子ども達ひとりひとりの頭を撫でていく。
するとその時、一人の女の子が頭上を見上げ……
女の子1「せんせい! これ綺麗だね!」
陽影「だろ? オレと〇〇先生のお手製だ!」
女の子2「そうなの!? すごーい!」
男の子2「〇〇せんせい、陽影せんせい、ありがとう!」
〇〇「どういたしまして」
子ども達が嬉しそうに、紙の花で彩られた桜の木を見上げる。
そんな彼らを、陽影さんが嬉しさと切なさが入り混じったような瞳で見つめていた。
…
……
そうして、無事に子ども達を送り出した後…-。
陽影「オマエのおかげで、いい日になったな」
〇〇「そんなこと……」
そっと頭を撫でる陽影さんの手の温かさと重みに、私の胸がわずかに音を立てる。
陽影「褒められとけ。本当にオマエには感謝してるんだ」
見上げると、そこには陽影さんの優しい眼差しがあった…-。