窓から、優しい夕陽の光が差し込んでくる…-。
〇〇「この後はまだお時間ありますか?」
私は息を詰めて、砕牙さんの返事を待つ。
砕牙「まだ滞在する予定だが……」
〇〇「では、明日……もしよければ私と……」
言い淀む私に、砕牙さんは優しく微笑む。
その微笑みはまるで私を安心させるようで、そして…―。
砕牙「明日、我はチョコの店をいくつか回る予定なのだ。 新しいカカオを手に入れたいと思うてな」
〇〇「え……?」
(じゃあ……明日は……)
砕牙「うぬを誘ってもよいのか迷っていたのだが……どうだ?」
〇〇「砕牙さん……」
(もしかして、私が言う代わりに、誘ってくれたのかな……?)
〇〇「はい……!」
砕牙「そうか……。 明日はうぬとゆっくり過ごせるのだな……。 待ち遠しい」
〇〇「っ……!」
砕牙さんはより一層笑顔を深くする。
その笑顔の美しさに、私は胸の高鳴りを抑えられずにいた…-。