女の子の後を追って、私はモンスターが出現した城壁の西側付近へやって来た。
(怖い……けど、早くあの子を見つけないと)
周辺には武装した兵士の方達が集まり、物々しい雰囲気に包まれていた。
プリトヴェン「○○! どうしてここに!? 早く避難を……」
○○「プリトヴェンさん……!」
彼の姿を見ると、不思議と心が落ち着いていく。
○○「小さな女の子がこっちに走っていくのを見たんです。 早く、探さないと……」
プリトヴェン「女の子……? わかった、俺が探そう。だから君は早くこの場から離れるんだ……!」
○○「はい……!」
そのとき、一際激しい音と共に土煙が上がった。
モンスター「ギシャアア!」
城壁を突き破って現れた巨大なモンスターが、私達の前に立ちはだかった。
(嘘……こんなに大きいなんて……)
プリトヴェン「○○、下がって……!」
呆然とする私の前に、盾を構えたプリトヴェンさんが躍り出ようとするけれど……
モンスター「ギシャアアッッッ……!」
モンスターが振り回す長い尾は、強烈な風圧を起こし、私達を別々の場所へ吹き飛ばした。
○○「……っ」
なんとか身体を起こした私の目の前には、雄叫びをあげるモンスターが迫っていた。
プリトヴェン「○○……!!」
とっさに瞳を閉じたとき、プリトヴェンさんが私の名前を叫ぶのが聞こえた…-。