月5話 迫るモンスター

女の子の後を追って、私はモンスターが出現した城壁の西側付近へやって来た。

(怖い……けど、早くあの子を見つけないと)

周辺には武装した兵士の方達が集まり、物々しい雰囲気に包まれていた。

プリトヴェン「○○! どうしてここに!? 早く避難を……」

○○「プリトヴェンさん……!」

彼の姿を見ると、不思議と心が落ち着いていく。

○○「小さな女の子がこっちに走っていくのを見たんです。 早く、探さないと……」

プリトヴェン「女の子……? わかった、俺が探そう。だから君は早くこの場から離れるんだ……!」

○○「はい……!」

そのとき、一際激しい音と共に土煙が上がった。

モンスター「ギシャアア!」

城壁を突き破って現れた巨大なモンスターが、私達の前に立ちはだかった。

(嘘……こんなに大きいなんて……)

プリトヴェン「○○、下がって……!」

呆然とする私の前に、盾を構えたプリトヴェンさんが躍り出ようとするけれど……

モンスター「ギシャアアッッッ……!」

モンスターが振り回す長い尾は、強烈な風圧を起こし、私達を別々の場所へ吹き飛ばした。

○○「……っ」

なんとか身体を起こした私の目の前には、雄叫びをあげるモンスターが迫っていた。

プリトヴェン「○○……!!」

とっさに瞳を閉じたとき、プリトヴェンさんが私の名前を叫ぶのが聞こえた…-。

 

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