夕陽の射し込む窓辺で、リカさんは私に言ったこと……
リカ「なあ……お前、俺のショコラ欲しいって言ったじゃん? 具体的に何が欲しいの?」
〇〇「私の欲しいショコラですか?」
(突然、聞かれても……)
リカ「お前も考え中ってわけか」
答えが出ないままずっと考えていると、リカさんは口端を上げた。
リカ「じゃあ山ほど味見してる最中だし、俺がその中から一番お前に似合うショコラを用意してやるよ」
〇〇「一番、私に似合うショコラ……?」
(そういえばリカさん、今国中のショコラティエが持ち込むショコラを食べてるんだ……)
リカ「だって、俺が一番美味いって思うショコラを、お前が一番美味いって思うかどうかわかんないじゃん。 だから、お前に似合うって思うやつを選ぶ。 それを、お前が美味いって言ってくれたら……最高だよな」
微笑んだ彼の顔は夕陽に照らされて、不思議な力強さをまとって見えたのだった…-。