太陽6話 月夜

お婆さんから話を聞いたその夜…―。

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砕牙「……井戸の水が増えているのは、我と○○が近づき過ぎたが故か」

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(あの話が本当なら、私はここにいてはいけない気がする)

この国を出ることを伝えようと、私は砕牙さんの元へ訪れていた。

○○「砕牙さん……」

砕牙さんは、城の廊下で静かに月を見上げていた。

砕牙「……どうした」

○○「あの…―」

離れ難い気持ちが募り、上手く言葉を口にすることができない。

すると、砕牙さんが私に歩み寄り、そっと私の頭に手を置いた。

砕牙「そのような顔をするでない。 この国で起こっておることは、うぬのせいなどではないぞ」

(……私の気持ちを、わかってくれてたんだ)

砕牙「だが……うぬに一つ尋ねてもよいか?」

○○「何でしょう?」

一呼吸置いて、砕牙さんが私を見据える。

砕牙「うぬは、長寿を望むか?」

○○「え…―」

夜風が、私達の間を吹き抜けていった…―。

 

 

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