フロストさんの嫉妬が嬉しく、背中に寄り添ってからしばらくの時が経ち……
フロスト「おい、あれを見ろ」
照れ隠しなのか、フロストさんが近くの建物を指し示す。
フロスト「おみくじ、と書いてある。確か、一年の吉兆を占うものではなかったか」
○○「はい。引いてみますか?」
フロスト「ああ。何事も経験することが大事だ」
一向にこちらを向いてくれないフロストさんと並んでおみくじを引くと……
○○「私、大吉です。フロストさんは……」
フロスト「……大凶?これはいいのか?悪いのか?」
(大凶……!?)
首をかしげているフロストさんに、何と言っていいかわからない。
(せっかく、機嫌を直してくれそうだったのに)
○○「ええっと……」
フロスト「なんだ、悪い結果なのか。まあ、ただの遊びだろう」
そう言ったそばから、近くで遊んでいた子供が飛ばした羽子板の羽根がフロストさんの頭に直撃する。
フロスト「……っ!」
(怪我に気をつけなさいって書いてある……)
フロストさんが、私の手からおみくじを取り返した…―。