太陽5話 カストルの想い

カストル「……君は優しい人だね。ありがとう、ポルックスのことを心配してくれて」

ポルックス「カストルの負担になることはやめろ」

二人の力になりたいと思うものの、一体どうしていいかわからないままに時間が過ぎていく…一。

◯◯「……カストルさん」

カストル「◯◯……う…」

◯◯「カストルさん!?」

カストル「ポルッ……クス……」

◯◯「あ……」

ポルックス「……カストルに近づくなと言ったはずだ」

カストルさんと話をしょうと思っても、ポルックスさんがそれを許してはくれなかった…ー。

(私が、余計なことをしているから……?)

(これ以上、私が何かをすることは、二人にとって迷惑なだけなんだ)

私は明日城を出ることを決め、眠りに就いた。

そして翌日……身支度を済ませたところで、王子が部屋を訪れた。

◯◯「……!」

カストル「身構えないで? ポルックスは今眠っている。 僕が、神経を使わせすぎちゃったのかもしれないね」

◯◯「違います! それは私のせいで……体は大丈夫ですか?」

カストル「大丈夫だよ。ごめんね」

カストルさんは、まとめた私の荷物に視線を向けた。

カストル「せっかく助けてくれたのに、ろくなもてなしもできないまま……すまなかった。 僕がポルックスのように強い魂を持っていれば、こんなこともなかったのだけど」

◯◯「……カストルさん」

しばらく口を噤んで、やがてカストルさんは真剣な目をして口を開いた…ー。

 

 

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