サラサくんに触れられて、ひんやりとした感触が伝わってくる。
突然の出来事に驚いて目を丸くしていると、サラサくんが悲しげに眉尻を下げた。
サラサ「実は……人間に触れたら駄目だって聞いてたんだ」
〇〇「そ、そうなの?……でも、大丈夫みたいだね」
サラサ「……うん」
サラサくんは頷いて、慈しむように私の手を撫でた。
〇〇「それを……確かめたかったの?」
サラサ「……ううん、ただ……〇〇に触れてみたかったんだ」
〇〇「え……」
聞いた途端に頬が熱くなって、私は思わず視線を逸らしてしまう。
くすりと、サラサくんの小さな笑い声が聞こえた気がした…ー。
…
……
気がつけば、日は暮れかかり、 オレンジ色の空が私達を照らす。
サラサ「明日も会える?」
〇〇「うん」
約東をすると、サラサくんはこの上なく嬉しそうな、無邪気な笑顔を浮かべた…ー。