サイさんがコーヒーに描いてくれたハートを眺めていると……
サイ「ええっ!?」
少し離れた場所から、サイさんの大きな声が聞こえてくる。
(サイさんが大きな声を出すなんて珍しい……どうしたのかな?)
サイさんの様子が気になった私は、席を立って彼の元へと向かう。
○○「サイさん、どうしたんですか?」
サイ「○○……」
サイさんの手には、たっぷりのレースがあしらわれたメイド服があった。
○○「これは……?」
サイ「執事の服を発注したはずなのに……間違ってメイド服が届いちゃったみたいなんだ。発注し直すと、明日に間に合わないし……どうしよう……」
(え……!?)
困惑する私の前で、サイさんは頭を抱えてうつむいてしまった…―。