リカ「で、話って? なんか聞きたいことあるんだろ? 特に、俺のこととか?」
○○「!」
リカの言葉に、頬が熱を持つけれど……
リカ「話せよ」
私の言葉を促す彼に、私は勇気を振り絞って口を開いた。
○○「私ずっと気になってたんです、どうしてリカは名前を偽ってまで街に出るのかなって」
リカ「……」
私の言葉を耳に入れたリカは、ふと寂しそうに顔を歪ませた。
リカ「……なんだ、そんなことか」
○○「そんなことって…―」
一気に私から興味を失ったのか、彼はつまらなそうにため息を吐く。
リカ「この話、もう終わりな」
○○「え? 終わりって……」
リカ「終わりは終わり」
○○「話せって言ったのは、リカなのに…―」
リカ「俺が聞きたくないから!」
(どうしちゃったの……?)
リカはそれ以上は口をつぐみ、大股で部屋のバルコニーに向かって歩き出した…―。