月9話 お仕置き

晴れ空の下、素敵なテーブルセットが組まれている。

お茶会に招かれた私は、貴族の若い男性に、元いた世界の紅茶貿易について尋ねられていた。

貴族「すると、あちらの世界では、でぱーととやらで世界中の紅茶が買えると?」

〇〇「はい。紅茶だけじゃなくて、洋服とかもいろいろ……あっ、茶器もたくさん売ってましたよ」

思い出話が嬉しくて、私は尋ねられるままに答えていく。

〇〇「あ……っ」

茶器の説明をしようとした私の指が当たり、カップが床に落ちて割れてしまう。

〇〇「ごめんなさい! お怪我はありませんか?」

ジョシュア「ペナルティだね」

ずっと黙っていたジョシュアさんがつぶやくように口を開く。

ジョシュア「なんでもかんでもしゃべればいいと言うわけじゃない」

(確かに……嬉しくて、しゃべりすぎてしまったかも)

(でも、そんなに悪いことしたかな?)

ジョシュア「今日はこれまでにしよう」

貴族「それではジョシュア様、失礼いたします」

ジョシュアさんに一礼をして、彼は去っていった。

(お仕置きされる……?)

ジョシュアさんが席を立ち、こちらへ近づいてきた。

(鞭って言ってたよね……怖い)

ジョシュア「……手を」

ジョシュアさんに手を取られ、私はぎゅっと目を閉じた…―。

 

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