宝石の国・マリングラス 陽の月…-。
(まぶしい……!)
指輪から強い光が放たれて、私の目の前に蒼い瞳の男の子が現れた。
(蒼くて綺麗な瞳……)
アルマリ「……」
目の前の男の子は、何も言わず、ただ私のことをじっと見つめてくる。
○○「えっと……」
アルマリ「……アルマリ」
○○「えっ……?」
アルマリ「……僕は、アルマリ」
○○「アルマリさん……」
そうつぶやくと、アルマリさんは触れてしまいそうなほど顔を近づけてきた。
(ち、近い……!)
アルマリ「アルマリ、でいいよ」
○○「じゃ、じゃあ……。 アルマリ……?」
アルマリの綺麗な蒼い瞳との距離があまりに近く、頬が熱くなってきてしまう。
アルマリ「疲れてる? 顔色、悪いよ……」
(そ、そうかな……?)
そう言った後、アルマリは近くの茂みに行って、草をかきわけて何かを探し出した。
アルマリ「あ、あった」
アルマリは、ピンクの花がついた葉っぱを手に戻ってくる。
アルマリ「この葉が、疲れに効くと思う……」
アルマリから葉っぱを受け取ったものの……
○○「この葉っぱを、どうしたらいいのかな……?」
戸惑いながら、アルマリに尋ねてみると……
彼は首を傾げて、黙り込んでしまった。
アルマリ「……ごめん。僕も、使い方はわからないんだった。 いつも、トルマリが疲れに効くからって、この葉を集めてるんだけど……」
(トルマリ?)
アルマリが、申し訳なさそうにうつむいている。
○○「ううん、大丈夫! ありがとう」
私が慌ててそう言うと、アルマリは安心したように目を細めた。
アルマリ「……よかった。ごめんね」
その蒼い瞳が、太陽の光を受けて宝石のように輝いていた…-。