太陽5話 巨大モンスター

アヴァロンの街は、突然の事態に騒然となっていた。

混乱する人々の間をすり抜け、闘技場への道を急ぐと…-。

〇〇「あ、あれは……!」

ジーク「巨大モンスター! 本当に逃げ出したようですね」

観覧客が逃げ惑う中、アヴァロンの近衛兵団が、大型モンスターを相手に戦いを繰り広げている。

しかし巨大な敵を前にして、状況は劣勢のようだった。

ジーク「プリンセスはこの柱の陰に隠れていてください!」

〇〇「はい!」

ジークさんは、レイピアを片手に近衛兵団に合流する。

ジーク「助太刀いたします!」

近衛兵「どこの誰だか知らないが、助かる!」

その瞬間、耳をつんざくような咆哮が会場に響き渡った。

近衛兵「まずい! 観覧席の方へ向かってるぞっ」

ジーク「私が足止めをします、皆さんは捕縛の準備を!」

言うが早いかジークさんは空を翔るような素早い身のこなしで、巨大モンスターの前にひらりと飛び上がった。

ジーク「はぁっ!!」

鋭い一撃が、頭部で光る赤い目を一突きにする。

(すごい……!)

しかし思わぬ反撃にあったモンスターは、痛みに上体を起こし叫び狂う。

その尾が、凄まじい力で闘技場の観覧席を薙ぎ払った。

ジーク「危ない、プリンセスっ!!」

〇〇「っ!?」

ジークさんの声が聞こえ、上を仰ぎ見ると、私の眼前には、崩れた観覧席の瓦礫が迫っていた…-。

 

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