太陽9話 二人の謝罪

私はシャオさんの部屋の前まで来ると、恐る恐る扉をノックした。

すると……

シャオ「はい?」

少し不機嫌そうな、彼の声が聞こえてくる。

ゆっくりと、扉を開くと……

シャオ「……○○さん!?」

シャオさんは私の顔を見て、驚いているようだった。

○○「あの、シャオさん、私あなたに謝りたいことがあるんです……」

すると彼は、きょとんとした様子で私を見つめる。

シャオ「○○さんが?謝るのはむしろわたしの方ですよ」

○○「え?」

シャオ「え……?」

私達は顔を見合わせて、しばらくお互いの言葉を待つ。

けれどそのうちに……どちらからともなく堰を切ったように言葉があふれてきて…―。

シャオ「――えっとつまり、わたしの舞が、○○さんを、萎縮させてしまったと」

○○「シャオさんは、私があの従者さんに儀式の解説をしてもらっていたことを……その……」

その先を言い淀むと、シャオさんの瞳が安心したように細められる。

シャオ「……そう。お恥ずかしながら……ふふ、おかしいですね!」

○○「はい……っ」

シャオ「私達は、お互いが勝手なことを思い込んでいたようですねえ。お互いのことを想っていたのに」

私達はそのまま、ふたりで頬を染めて笑い合ったのだった…―。

 

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