太陽6話 果てない星空

女性「本当になんとお礼を言っていいか……」

男性「このご恩は一生忘れません」

二人は何度もシュテルさんにお礼を告げ、仲睦まじく寄り添いながら神殿を後にした。

(そうだ……)

二人を見送った後、私はシュテルさんの横顔に問いかける。

〇〇「シュテルさん……お体は大丈夫ですか?」

シュテルさんは蒼白い顔色のまま、穏やかに微笑んでみせた。

シュテル「ああ……とてもいい気分だよ」

そうつぶやいて、シュテルさんは深く息を吐く。

シュテル「人は皆、願いを持っている。 その願いを叶えること……笑顔を見ることが僕の幸せだ」

(人の笑顔を……)

シュテルさんの優しさが、果てない星空のように私の心へ温かく広がっていく…-。

(だからこそ、シュテルさんはこんなにも綺麗で、強い人なのかもしれない)

シュテルさんが、自らの運命を受け入れているのなら……

一秒でも長く、彼の傍で同じ時を生きたいと願った…-。

 

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