月6話 彼の考え

万里くんは手にしていたカタログをまとめると深く頷いた。

万里「よし……決めました!」

○○「決めたって、何をですか……?」

万里「それは…―。 えっと、○○ちゃん。あと一日だけ私に時間をくれますか?」

○○「はい……もちろんそれは構いませんが」

(何だろう……?)

万里くんは胸を撫で下ろすと、今度は何かを思いついたかのように手を叩いた。

万里「念のためですが、甘過ぎるものとかは大丈夫ですか?」

○○「え?はい……」

万里「なら、好きな香りは何でしょう? あと特に可愛いと思うものとか」

○○「ええと……」

矢継ぎ早に万里くんは私に質問を投げ続ける。

その後、しばらく彼の問いに答えていると……

万里「……これで全部です。 じゃあ、明日を楽しみにしていてくださいね、しっかり勉強してきますから」

(……勉強?)

彼は目を緩やかに細めて意味深な笑みを浮かべたのだった…―。

 

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