第1話 火花散る再会

魔術の国・ソルシアナ 陽の月…―。

青空を箒に乗った人々が飛び交い、街のあちらこちらでは魔術を披露する人達の姿が見受けられた。

(いつ来ても、楽しい国だな……)

ミヤ「今度、オレの国で魔術の祭典をやるんだ。 オレやイリアも新しい魔術を披露する予定だからさ。よかったら遊びに来てよ!」

数日後に行われる魔術の祭典に招待をされた私は、ミヤの待つ城へと向かう。

ミヤ「○○ちゃんが来てくれるなら、オレ頑張れちゃうな」

太陽のようにまぶしい彼の笑顔を思い出すと、心の奥までじんと温かくなった。

気さくな性格と明るい笑顔で多くの人望を集めるミヤと、上品で優しく、次期国王としての期待を一身に背負うイリアさん…―。

(いったい、どんな魔術が見られるんだろう……?)

私は期待に胸を膨らませながら、彼の城へと向かった…―。

城に着いて、ミヤの部屋へと案内されると、私は扉をノックして声をかけた。

○○「ミヤ、○○だけど……」

ミヤ「いらっしゃい、○○ちゃん! 待ってた…―」

部屋の中から彼の明るい声が聞こえてきたけれど、すぐに途切れてしまう。

○○「……ミヤ?」

(どうしたのかな?)

心配になり、そっと扉を開けてみると…―。

ミヤ「わっ、ごめん、○○ちゃん! まっ……」

七色の火花が、縦横無尽にミヤの前で弾け飛んでいる。

(危ない……っ!)

ミヤ「ああ~、もう、ストップ!」

ミヤが命令するように叫ぶと、火花は瞬く間に消え去った。

○○「もしかして、今の火花ってミヤの魔術?」

ミヤ「びっくりなお迎えになっちゃったね。ごめんね、○○ちゃん」

ミヤは頬を赤く染めながら、照れ笑いを浮かべる。

久しぶりのミヤとの再会は、驚きに溢れたものだった…―。

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