2023-03

通常ストーリー

月最終話 震える瞳

その夜…-。 窓の外では、冷たい月の光が夜を照らしている。 昼間の出来事が頭を巡り、私は寝つくことができずにいた。 ――――― ユリウス『もう前みたいに……お前の近くにはいられない』 ――――― (私……) 息もできないほどの苦しさがこみ上...
通常ストーリー

月9話 冷たい風

ユリウスさんの後ろ姿が遠ざかっていく…-。 〇〇「ユリウスさん……っ! 待ってください」 私が声をかけると、ユリウスさんは立ち止まってこちらを振り向いた。 ユリウス「……何だよ」 (思わず追いかけてきちゃった……どうしよう) ユリウス「何も...
通常ストーリー

月8話 傷ついたユリウス

銃声の余韻が、花畑に不穏な空気を漂わせている…-。 (え……) ぎゅっとつむった目を開けると、ユリウスさんと戦っていたスパイの男が崩れ落ちていた。 ??「ユリウス様!」 ユリウス「お前は……」 先程私に向けて銃を構えていた男が、こちらへ駆け...
通常ストーリー

月7話 乾いた銃声

踏みにじられた花々の香りが、息苦しいほどに漂っている…-。 あと数歩というところまで、私達の背後から数人の男達が迫ってきていた。 ユリウス「お前らもか……」 〇〇「!!」 襲い掛かってくる男達を、ユリウスさんは素早く体勢を変えて男達をなぎ払...
通常ストーリー

太陽最終話 溶けあう香り

その日の昼下がり…-。 (朝のことを思い出すと……) ユリウスさんに庭に呼び出され、私はどきどきと音を立てる胸を押さえていた。 (ユリウスさんの顔が恥ずかしくて見れない……) ユリウス「……手を出せ」 突然に言われ、私は瞳をまばたかせる。 ...
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太陽9話 熱い唇

淡い光に誘われて、まぶたをそっと押し開ける…-。 (あれ、私……) 窓から差し込む陽の光は、明け方の透明色だった。 (私、あのまま眠り込んで……!) ベッドでは、ユリウスさんがまだ静かに眠っていた。 (なんだか……可愛い……) 彼の前髪を撫...
通常ストーリー

太陽8話 やすらかな寝息

それから数日後…-。 内通者達が取り押さえられ、城には再び平和が訪れた。 あの日から私は、ユリウスさんと会っていない。 (怪我、大丈夫なのかな) ユリウスさんの怪我を思い出すと、不安で胸がいっぱいになる。 その時…-。 執事「〇〇様! ユリ...
通常ストーリー

太陽7話 急襲

踏みにじられた花々の香りが、息苦しいほどに漂っている…-。 あと数歩というところまで、私達の背後から数人の男達が迫ってきていた。 〇〇「ユリウスさん……っ!」 ユリウスさんは私を真横に突き飛ばし、一人で彼らの攻撃を受けた。 ユリウス「……っ...
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第6話 再びの裏切り

それからしばらく、私はユリウスさんとブルメリアで穏やかな時間を過ごした。 そしてある日…-。 私はユリウスさんと城の従者さん達と一緒に、香料の元になる花を集めに、城から少し離れた花畑へと訪れていた。 ユリウス「よかったのか? 付き合わせちま...
通常ストーリー

第5話 つかの間のまどろみ

それから数日…-。 城の庭には草木が茂り、虫達が楽しそうに合唱をしている。 (今日もいい天気……気候も本当に穏やか) (……戦争があったなんて、嘘みたい) 頬に暖かな陽射しを感じながら中庭を散歩していると…-。 (あれは……?) ユリウスさ...