月6話 生きて……

その夜…―。

(どうしたら、いいのかな……)

窓の外を見つめながら、私は一人思いを巡らせる。

(大切な人を忘れて欲しいなんて言えない)

(“誰か”がいなければ意味のない人生だって、あるのかもしれない……)

(でも……私は、レイヴンさんに生きていてほしい)

(これは、私のわがままなのかな……?)

ため息を一つつくと、私の頭をクローディアス君の言葉がよぎった。

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クローディアス『ぼくが皇太子になれたら、王座が空くしんぱいもないから……って』

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(7歳になっても、クローディアス君の王位継承権が認められなかったら……?)

突飛な考えだけれど、今の私にはこれしか思いつかない。

拳をぎゅっと握りしめる。

私は窓の外に目を向けた…―。

 

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