王子様達のおもてなし 月SS 身を委ねて 部屋から出ようとした俺は、○○ちゃんによって呼び止められた…―。ジェイ「俺だって、君を離したくないって我慢していたんだ。 だから、今夜は君を離さないよ」そう告げて唇を重ねると、彼女は瞳を閉じ、俺に身を委ねる。腕の中には確かに彼女がいて、その... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 月最終話 終わらない夜 ぼんやりと、意識だけが浮上する。(あれ……私、今どうしてるんだろう?)ふわふわと、どこか漂っているような感覚が私を包んでいた。(浮いてる……? 私、運ばれてるの……?)??「○○ちゃん……」優しい声が、私の名前を呼ぶ。(穏やかな声……これは... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 月5話 頬の熱 柔らかな間接照明の下で、ジェイさんの瞳が頼りなさげに揺れる。ジェイ「……いや、やめよう。なんでもない」言いかけた言葉が、それ以上紡がれることはなかった。ジェイ「……おや?」代わりに、その瞳が私の顔を覗き込む。(え? 私の顔に、何か……?)慌... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 太陽SS ずっと隣に 夜空には、美しい星が煌めいている。俺と○○ちゃんは手を握り合ったまま、その空を見つめていた。○○「ジェイさん……ジェイさんには、夜空の星の光は、暗過ぎますか?」ジェイ「星の光、か……」瞬く星々は夜空を埋め尽くすように光を放っている。しかしそ... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 太陽最終話 昼も夜も一緒 ジェイ「いや……言わなければならないのは、俺の方かな」(ジェイさん……?)その言葉の真意がわからないままエレベーターホールにたたずんでいると、ベルの鳴る音が聞こえた。扉が開き、光がこぼれる。無人のエレベーターは誰も下ろさず、誰も乗らず、扉が... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 太陽5話 悲しげな瞳 ピアノの旋律が、切なく室内に響いている…―。ジェイ「ああ、いや……君をもてなしたいと思って声をかけたつもりだったんだ。だけど、俺は…―」どこか悲しげな色を瞳に湛えながら、ジェイさんが、言葉を続ける。ジェイ「俺は……自分が寂しかったのに、それ... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 第4話 甘い香りのカクテル バーカウンターに腰を下ろすと、眼前には美しい夜景が広がっていた。まだ街の眠りは浅いのか、あちらこちらに明かりが灯って星空のように瞬いている。○○「窓が広いんですね。とても綺麗……」ジェイ「まるで天空の城だろう? この眺めも気に入っているんだ... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 第3話 光の当たる世界 夜の美術館には人はほとんどおらず、ひっそりと静まり返っていた。一歩、足を踏み入れると、厳かな空気が私を包み込む。(すごく綺麗)広い回廊に飾られた美術品は、淡い光に包まれてその輪郭を浮かび上がらせていた。(まるで、作品そのものが輝いているみた... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 第2話 ナイトミュージアム 豪奢な調度品に彩られたホテルのロビーの中央で、私はジェイさんと向き合った。○○「ジェイさん、もしかして今からお出掛けですか?」品のいいジャケットを身にまとうジェイさんは、以前とは違う雰囲気を醸し出している。けれど相変わらず穏やかな笑みに、気... 王子様達のおもてなし
王子様達のおもてなし 第1話 再会の夜 記録の国・レコルド 凪の月…―。賑やかなプリンスアワードは、たくさんの人達の笑顔に包まれて幕を閉じ……アフターパーティを楽しんで会場を出た頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。(えっと、招待状に書かれていたホテルはここかな……?)立派なホテ... 王子様達のおもてなし