月6話 監獄へ……

大臣さんと一緒に城へと戻った私達を待っていたものは、私達を遠巻きに見る無数の視線と、怒りに震える国王様の姿だった…ー。

国王「ラス、あれほど言い聞かせていたものを……。 お前は再び、この国を窮地においやりたいのか!」

花畑での出来事は、私達を目撃した大臣さんによって城へと報告されていたらしく……

国王様の御前に連れて行かれたラスさんは、厳しい糾弾を受けていた。

ラス「オレは思いのままに振る舞っただけです。 後ろ暗いことなど何もありません」

そう告げたラスさんは、真っ直ぐに国王様を見据える。

国王「この大馬鹿者が……。 ……これまで、多少の火遊びには目をつぶってきたが。 一国の姫君に手出ししたとあっては、私もかばいきれん」

○○「かばいきれないって……ラスさん、いったいどうなるんですか?」

近くにいた大臣さんにそっと尋ねると、彼は無念そうに唇を震わせながら口を開く。

大臣「元老院の怒りに触れたラス様は、このままですと監獄送りを免れません……」

(ラスさんが監獄に……!?)

ラスさんはちらりと私達に視線を送ったものの、少しも怯む姿は見せない。

(そんな……このままじゃ、ラスさんが……!)

悠然と立つラスさんの姿に、私の胸は張り裂けそうになった…ー。

 

 

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