月6話 優しい雨

ゆっくりと目を開けると、しとしとと窓を叩く雨の音が耳を優しく覆う。

キース「気がついたか」

声のする方に振り向くと、キースさんがすぐ傍に腰を掛けていた。

○○「キースさん!」

(私・・・・・・倒れてしまっって)

ベッドに寝かされていた私は、慌てて起き上がろうとする。

キース「寝ていろ。今水を用意する」

○○「ごめんなさい、私・・・・・・!」

キース「熱を出して、丸一日眠っていた」

○○「すみません・・・・・・!」

キース「言ったはずだ。すぐに謝るな」

キースさんは、私の額にそっと手を載せる。

キース「・・・・・・少し、下がったな。 何か食べられるか?薬を用意させたのだが」

彼の優しい声が私の胸に響く。

返事の代わりに、頷くと、彼は微かに笑みを浮かべた・・・―。

 

 

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