第1話 蒼い目の王子さま

宝石の国・マリングラス 陽の月…-。

(まぶしい……!)

指輪から強い光が放たれて、私の目の前に蒼い瞳の男の子が現れた。

(蒼くて綺麗な瞳……)

アルマリ「……」

目の前の男の子は、何も言わず、ただ私のことをじっと見つめてくる。

○○「えっと……」

アルマリ「……アルマリ」

○○「えっ……?」

アルマリ「……僕は、アルマリ」

○○「アルマリさん……」

そうつぶやくと、アルマリさんは触れてしまいそうなほど顔を近づけてきた。

(ち、近い……!)

アルマリ「アルマリ、でいいよ」

○○「じゃ、じゃあ……。 アルマリ……?」

アルマリの綺麗な蒼い瞳との距離があまりに近く、頬が熱くなってきてしまう。

アルマリ「疲れてる? 顔色、悪いよ……」

(そ、そうかな……?)

そう言った後、アルマリは近くの茂みに行って、草をかきわけて何かを探し出した。

アルマリ「あ、あった」

アルマリは、ピンクの花がついた葉っぱを手に戻ってくる。

アルマリ「この葉が、疲れに効くと思う……」

アルマリから葉っぱを受け取ったものの……

○○「この葉っぱを、どうしたらいいのかな……?」

戸惑いながら、アルマリに尋ねてみると……

彼は首を傾げて、黙り込んでしまった。

アルマリ「……ごめん。僕も、使い方はわからないんだった。 いつも、トルマリが疲れに効くからって、この葉を集めてるんだけど……」

(トルマリ?)

アルマリが、申し訳なさそうにうつむいている。

○○「ううん、大丈夫! ありがとう」

私が慌ててそう言うと、アルマリは安心したように目を細めた。

アルマリ「……よかった。ごめんね」

その蒼い瞳が、太陽の光を受けて宝石のように輝いていた…-。

 

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