月6話 悩む二人

収穫祭に沸く街には続々と様々なモンスターに扮する人々が集まってくる。

この収穫祭のテーマは『身の毛もよだつホラーナイト』……。

その言葉に、街中に戻ってきた私達はすっかり頭を抱えていた。

○○「ひとまず少し静かな所に行って、衣装をどうするか考えましょうか?」

アルタイル「俺はこの格好でも十分怖いかと思ったんだが……」

(確かに、メイクや服装だけなら怖くないわけじゃないけど……)

(アルタイルさんの優しい性格が、滲み出てしまってるんだろうな)

私達は、作り直されたホラー映画のようなセットや、街に集まる人々の仮装を見て、新しい仮装のアイデアを考えた。

アルタイル「そうだな……ホラー……墓場……人造人間……よし!」

○○「何か思いついたんですか?」

アルタイル「ああ、夜のパレードまでには間に合わさなければ」

○○「それで、どんな格好に?」

アルタイルさんは、意味深な笑みを浮かべる。

アルタイル「○○にはまだ秘密にしておこう」

○○「え……?」

アルタイル「楽しみにしていてくれ、じゃあパレードの時間に待ち合わせよう」

アルタイルさんは時間と場所を指定すると、その場から急いで去っていった。

(どうする気なのかな?)

陽の暮れてきたロトリアの街を、ランタンの灯りが徐々に照らし始めた…-。

 

<<第5話||<<太陽SS||月7話>>